【報告】 第288回ねりやくステップアップ研修会
JPALSコード:13-2018-0089-101
日本薬剤師研修センター:1単位
日時:平成30年7月25日(水)19:30~
場所:練馬区立区民・産業プラザココネリ 研修室1
演題:在宅医療・介護連携委員会提供
『在宅業務はじめのいっぽ 第2章 連携編』
参加者:会員 30名 非会員 9名
基幹病院 薬剤師 7名
基幹病院 地域連携室(看護師・MSWほか) 7名
見学者 4名
会場内案内図
会長挨拶
スモールグループディスカッション説明の友光理事
討議風景①
討議風景②
司会の藤島委員
新・医療と介護の連携シートについて紹介
副会長総括
練馬区薬剤師会伝統の医薬講座が、“ねりやくステップアップ研修会”と名称を変えて、新たに船出したはじめての研修会は、在宅医療・介護連携委員会提供のプログラムで開催しました。
在宅業務をはじめるにあたって、困っていることはなにか? 最初の1例目はどのようにすれば始められるのか?などについて、ここ数年、会員薬局の先生方と一緒に考えてきたこの研修会ですが、今年度は、『在宅業務研修会 はじめのいっぽ 第2章 連携編』と題して、そのさらに一歩先の、地域の基幹病院との連携に焦点をあてて実施しました。
はじめのいっぽはすでに踏み出しているけど、お付き合いが長くなれば、担当患者さんが入院されることもあります。患者さんが、退院されてくるときに、入院中の治療状況や、退院後の支援に必要な情報を、事前に多職種で共有できていれば、よりきめ細やかな対応ができるのに…と感じたことはありませんか?
そんな状況を打破するべく、今回の研修会では、練馬区内の4つの基幹病院から、薬剤科の薬剤師さんと、地域連携室のメディカルソーシャルワーカーさんや看護師さんをお招きし、各エリアごとに、日頃連携で感じている疑問を共有し、できれば解決策も検討できればと思いました。
しかし、実際に話し合ってみると、退院前カンファレンスがあっても、ケアマネジャーさんや訪問看護師さんとはよく連絡を取るけど、薬剤師さんは思いつかなかった…、どこに連絡してよいかわからない、薬剤師さんはどんな情報が必要なの?というような意見が出始めました。
もはや、問題は、連携に薬剤師という職種が含まれていない! 連携以前の問題なのか?というような気さえしました。
『多職種連携』『薬薬連携』という単語がこの世に出て久しいですが、これが現実なのかと、企画しておきながら、いきなり顔面パンチをくらった感じです。
しかし、ここからの展開はとても速かったです。
連携とはなんぞや、顔の見える関係って? 多職種連携の全体像を把握している人はいるの?と、どんどん討議は進みました。
結論は、在宅療養に限らず、いろんな場面で関わりを持つ、顔の見える関係づくりには、こうして定期的に実際に会って話をする必要がある、お薬手帳は相変わらず連携の重要ツールだ、医療と介護の連携シートも併せて活用してみよう!…というような前向きな意見が各エリアから上がりました。どうやら、保険薬局の薬剤師も仲間に入っていけそうです。
在宅療養での薬物治療のキーパーソン=薬剤師をお忘れなく!
やはり、声を上げないとだめなのです。
行動しないとだめなのです。
普段、抱えている違和感を共有する機会をもたないとだめなのです。
今回の勉強会は、本当にいろんな意味での『はじめのいっぽ』となりました。
各病院の薬剤科との連携に加え、地域連携室の担当者の方たちにも、保険薬局の薬剤師が実施する在宅業務についてよく知っていただき、さらに地域の薬局の特長なども把握してもらい、かかりつけ薬剤師・薬局の機能を活用していただくことが、まず最優先であると感じました。
だからこそ、このような機会を、年に1回ではなく、各エリアで頻回に持てればと思いました。
ここに参加してくださった皆様が、これからの練馬区の薬薬連携、多職種連携、入退院時連携のはじめまりの種まきをする人だと感じました。
患者さんのためにもっともっと、垣根をとっぱらって一緒に、考えていければと思います。
次回のねりやくステップアップ研修会は、9月11日(火)石神井公園区民交流センター(石神井公園ピアレス2階)にて
「小児在宅医療」というテーマで開催の予定です。
詳細が決まりましたら、このホームページ上にも案内状の掲載を予定しております。
今後の開催予定
第289回ねりやくステップアップ研修会
平成30年9月11日(火)石神井公園区民交流センター(石神井公園ピアレス2階)
第290回ねりやくステップアップ研修会
平成30年10月17日(水)練馬区立区民・産業プラザ(ココネリ)